すまいるBlog
DVの形はひとつじゃない 〜気づきにくい心の暴力とは〜
こんにちは。
夫婦カウンセラーの北村です。
「暴力」と聞くと、殴る・蹴るなどの “身体的な暴力” を思い浮かべる方が多いと思います。
でも、実際にはもっと見えにくい形で行われている暴力もあります。
それが、“言葉” や “お金”、そして “無視” などによる、
心の暴力(モラルハラスメント) です。
離婚理由の上位にも常に挙げられるDV(ドメスティック・バイオレンス)。
ここでは、DVの主な形と、見えにくい支配のサインについてお話しします。

◆身体的暴力
殴る、蹴るなど、直接的に力を使って相手を傷つけるものです。
・平手で打つ
・足で蹴る
・物を投げつける
・髪を引っ張る
見た目にも分かりやすい暴力ですが、恐怖で逆らえなくなると、次第に相手の支配が強まっていく傾向があります。
◆精神的暴力
言葉や態度で心を追い詰め、相手の自尊心を傷つける行為です。
・大声で怒鳴る
・無視を続ける
・「誰のおかげで生活できるんだ」と言う
・人前でバカにする
日常的に続くことで、被害者が「自分が悪いのかもしれない」と思い込んでしまうケースが多く見られます。
しかし、これは明らかな支配の一種です。あなたのせいではありません。
◆性的暴力
相手が嫌がっているのに、性的行為を強要したり、避妊を拒否するなどの行為です。
夫婦間であっても、同意のない性行為は暴力です。
「拒否したら怒られるから…」と我慢してしまうことも多いですが、心に深い傷を残します。
◆経済的暴力
お金を使って相手をコントロールする行為です。
・生活費を渡さない
・仕事を辞めさせる
・家計を厳しく管理し、自由に使わせない
経済的に依存させることで、逃げられなくするという支配構造が見られます。
お金の問題も立派なDVなのです。
◆社会的隔離
実家や友人、会社などから切り離して、孤立させる行為です。
・外出を制限する
・電話やSNSをチェックする
・家族や友人との関わりを禁じる
「誰にも頼れない」と思わせることで、支配が強まります。
これは心のコントロールであり、非常に危険な状態です。
DVの本質は “支配”
DVは単なる喧嘩ではありません。
相手を支配し、従わせようとする「支配構造」があるのです。
暴力が一時的に収まっても、根本的な考え方が変わらなければ、再び繰り返されます。
気づくことが、第一歩
「これってDVなのかな?」
「私が悪いのかも…」
そう思ったときこそ、誰かに相談してみてください。
自分一人では冷静に判断できなくなるのが、DVの怖いところです。
すまいる相談室では、
・モラハラやDVの被害を受けた方の心の整理
・離婚か修復か、今後の方向性の見極め
・安全に生活を立て直すサポート
などを行っています。
あなたの感じている違和感は、きっと大切なサインです。
ひとりで抱え込まず、まずはお話を聞かせてくださいね。
夫婦関係カウンセリング
すまいる相談室